裏・鷲谷ゼミ

某大学メディア学科。昔は「飲みゼミ」として与太を飛ばしていたが、最近のゼミ生は飲みに付き合ってくれないので、オンラインで管を巻くことにした。

サラミ法

更新が停滞してしまった

ふと気づけば、更新が停滞してしまっていた。

約半年。

これではいけない。

 

更新頻度を上げるには

毎回のテーマを少し希釈すれば更新頻度は上がるだろうと考える。

 一回一回の記事のテーマが重く、記事の作成に時間が掛かるようだと、どうも執筆が億劫になり、更新頻度は下がってしまう。

まぁ、Twitterのように、一言で一回更新、一日に何度も更新というのは、さすがにやりすぎだろうけれど。せめて、一週間に一度は更新できるようにしなければいけない。

 

糸川英夫は15分の細切れ時間を使って論文を書いていた

糸川英夫というと、今時の学生には馴染みがないかもしれない。第二次大戦中に戦闘機「隼」の設計に関わった人だ。戦後、航空機の研究を占領軍によって禁止されたので、脳の研究をやったり、ロケットの研究をしたりした。ほかにも、バイオリンを作ったり、バレエ(踊る方だ)を習ったり、多彩な活躍をした。私が若かった頃はまだ存命でテレビにもたくさん出ていた、ちょっとした有名人、タレント学者のはしりのような人だった。

忙しいのにどうやって成果を出すのですか? いつ論文を書くのですか? と問われて、糸川英夫は「屑の時間をダイヤモンドのように扱うのです」「15分あれば、どこでも論文を書きます」と答えていたとのこと。

 

面倒なことはちょっとずつやる

小指ほどの大きさの一口で食べられるサラミもあるが、リレーバトンほどの太さのサラミとなると、堅くてとても噛みきれるものではない。だから、薄く、薄くスライスして食べるのが常である。

同じように、めんどうなことは、ちょっとずつやるに限る。

みんなも先送りしていることはないだろうか。

時間を15分と限って、ちょっとだけやってみよう。

 

本日のToDo

□細切れの時間を大切にする意識を持つ

□先送りしていることがないか確認する

□時間を15分限ってちょっとだけやってみる

 

メールを本当に使う

メール、本当に、使えてますか?

人に「メールを使えますか?」と聞けば、多くの人は「使えます」と答えるだろう。一昔前とは違い、よほどの年配者か、よほどの子供でなければ、最も身近で、普及しているコミュニケーション手段はメールである。ケータイの契約をしたり、大学に入学すれば、メールアドレスがもらえるし、HotmailGmailのフリーのメールアドレスも簡単に作れる。

しかし私は「本当に使えてますか?」と、重ねて、聞きたい。

 

メールは、コミュニケーションツール

今更ながら、メールは、コミュニケーションツールである。相手が存在して、初めて「使う」ことができるツールである。コミュニケーションの相手が、自分と似たような立場の人ばかりでは、メール本来の能力を引き出して使っていない。学生のみんなが、学生同士で使っているようなメールの使い方は、残念ながらオッサンである私には通用しないものであることが多い。

 

メッセンジャー的な使い方をしない

学生のみんなにありがちなメールの使い方は、LINEやFacebookなど、メッセンジャーのように使うものである。つまり

  • タイトルに無頓着。無題だったり、内容と無関係だったり。
  • 会話の延長のような内容。宛名もなく、名乗りもない。いきなり本文だけ。挨拶も、署名もない。
  • 即応性。すぐ読むことを前提にしている。

…などである。

メールは、メッセンジャーではない。チャットでもない。それらのマナーや作法をメールに持ち込まないことが肝要である。

 

ビジネスマンのメールの使い方は参考にならない

社会人であれば、「本当に」メールを使っているかと言えば、そういうわけでもない。社会人でも、コミュニケーションの相手が、自分と似たような立場の人ばかりで、メール本来の能力を引き出して使っていない人は多い。むしろ、そういう人の方が大多数かもしれない。多くの社会人は、メールの使い方を習ったり、勉強したりしたことはないからだ。ガラケー時代のケータイメールのお作法を引きずっていたり、それぞれのビジネスカルチャーを延長してメールのお作法に持ち込んだりしている人が非常に多い。たとえば

  • タイトルに自分の名前を入れる。ケータイメールでは差し出し人が表示されず、誰からのメールか開けてみるまでわからず、タイトルが唯一の手がかりだったものである。
  • 全文引用をする。必要なところだけを引用する意識がない。ケータイメールでは、長い範囲を指定して削除することは難しかった。
  • 宛名に会社名・敬称を入れて登録する。ケータイの住所録では、氏名・フリガナ程度の入力欄しかなかった。宛名に会社名を入れておくことで、ソートに便利だった。また、カルチャーとして、取引先の方の敬称を省略することに抵抗感があった。

…などである。

 

クラシックなメールの使い方を習得すべし

色々な立場の人を相手に通用するメールの使い方とは、結局、メールやネットがシステムとして貧弱だった時代に、プログラマに近い立場の人たちの間で、確立した使い方である。その時代は、なるべくシステムに負担を掛けないように、また、相手に無駄な労力を掛けさせないようにという配慮から作法が確立している。学生のみんなが、学び、身につけるべきは、そうしたクラシックなメールの使い方である。

  • 内容を適切に表したタイトルをつける。話題が変わった場合には、タイトルを変更して、別スレッドになるようにする。
  • 一通のメールには、ひとつの要件のみ書くようにする。要件が違うものは、別のメールにする。後で所定のメールを探しやすくするためである。
  • 返信時、相手が書いた文章は、言及の対象だけを残す。全文引用はしない。相手が書いた文章は、それとわかるように行頭記号「> 」で区別する。何について自分が意見を述べているのか、わかりやすくするためである。
  • メールソフトに登録する差出人(自分の名前)は半角英数のアルファベット表記にする。海外での受信者への配慮である。
  • シグニチャ(署名)を付ける。
  • 相手の会社名・敬称は宛名と一体化しない。メールソフトのアドレス帳機能の所定の欄に記入するようにする。

 

メールを本当に使う

今は、メールやネットがシステムとしてパワフルになった。クラシックなメールの使い方ができない人が送ったメールでも障害の原因になるようなことはない。使う人が無知でも、無頓着でも、大丈夫なようにさまざまな工夫がされている。Gmailなどでは、全文引用した文章は自動的に隠すし、タイトルが内容と合致しておらず、またスレッドが錯綜していたとしても、検索すればすぐに目的のメールを探し出すことができる。「フールプルーフ」つまり「まぬけよけ」で設計されているわけである。

とはいえ、私は、みんなに「まぬけ」になってもらいたくない。色々な立場の人を相手に通用するメールの使い方を会得し、メールを本当に使いこなしてもらいたい。

卒業してからが本当のゼミ

ゼミは「授業」ではない

ゼミは、何かの「知識」を学んで、その定着度合いで「成績」がつく…という、いわゆる「授業」ではないというのが私の持論である。

そもそも、大学の授業、特に専門課程以降の授業が「知識」の量を問うものでは、必ずしもない。

大学の大きな目標とは、正解のない問題に答えが出せる人間、言い換えるなら「問題解決能力をもった人間」を送り出すことだ。「学士」という学位は、問題解決能力の証であるべきだ。

したがって、ゼミとは問題解決のトレーニングの場である。答えのない問題を課せられ、その解決方法を模索し、試してみる場…それこそがゼミである。

 

一人で解決できる問題は少ない

問題が複雑であればあるほど、問題は一人では解決できない。一人の能力には限界があり、また、残念ながら、複雑な問題ほど、あきれるほど多いものである。

となれば、問題解決には、複数の人間が協力してあたらなければならない。

「就職活動で企業が重視するもの」として、往々にして「コミュニケーション能力」が挙げられる。これは要するに、協力・協調して仕事ができる人かどうかを見られているのである。

社会人の問題解決能力の大小とは、その人のコミュニケーション能力の大小と相関関係にあるのだ。

 

会社の中でタコツボ化していてはコミュニケーション能力は上がらない

同質な人間の間であうんの呼吸で話が進むのは快適である。それは逆に、そこでコミュニケーションの能力を使っていないから楽なのだとも言い換えられる。摩擦があり、エネルギーが必要なコミュニケーションは疲れる。しかし、そういう異質な人間との大変なコミュニケーションをものともせずにできる人こそが、コミュニケーション能力が高い人、つまり仕事ができる人なのだとも言える。

仕事ができる人を目指すならば、社会人になってからも、いや、社会人になってからこそ、会社の外の人たちとのコミュニケーションを大事にし、コミュニケーション能力を磨くべきなのだ。

 

異質な人間とのネットワークを確実に作ることができるのがゼミのOB会

「知り合いの知り合いの…」と6人辿っていくと世界中の人と知り合いになれると言われる。一人の人の知り合いが数百人だとして、数百×数百を6回繰り返すと、あっというまに、地球の人口60億人を越えてしまうという計算だ。

社会人になったあなたが、知り合いたい人、必要としている人も、人づてにたどっていけば、どこかでたどり着けるはずだ。それには、「知り合いの知り合い」を戦略的に広げていけば良い。知り合いの知り合いばかりが、集まっている組織の一つが「OB会」だ。まったくの初対面だとしても、必ず共通の知り合いがいる。

 

ゼミOB会への参加は必ず、役に立つ

ゼミOB会への参加は、必ず、役に立つ。特に社会人になってから。今の3年生は、ゼミの10期生。ということは、初期のメンバーはもう30前後。会社では中堅にさしかかっている。そういう人と「知り合いの知り合い」になれる機会は重要だ。そして、それがこの先、10年続けば、自分が中堅になり、先輩はもしかしたら偉くなっているかもしれない。さらには、若い学生が自分を頼ってくるようになるかもしれない。

こうした状態はコミュニケーション能力の向上であり、ひいては仕事の能力、問題解決能力の向上と言えるだろう。

 

卒業してからが本当のゼミ

トレーニングを通じて問題解決能力の向上を目指すことが、ゼミの本質であるならば、問題解決能力高まるゼミOBとの交流や、同期のゼミ友との卒業の交流は、ゼミの本質を大事に守り続けることとも言える。

だから、私は、毎年毎年、OB会を必ずやりたいと思っている。

 

心配しなくても大丈夫

現役学生の諸君は、気まずいだろう。オッサン、オバサンと話すことなんかないよ…社会人、おっかないわ…と。でも大丈夫。そのオッサン、オバサンも、現役時代、私に言われて、会を企画し、会場を抑え、連絡を回した人たちである。みんなの苦労や抵抗感を一度は味わった人たちだ。みんなに対して同情こそすれ、取って喰ったりなんかはしない、優しい人たちだ。心配しなくて大丈夫。

 

将来へのお願い

そして、みんなも、卒業したなら、そんな先輩たちに倣って、後輩たちに優しくしてあげてほしい。

何か困ったことがあれば、相談すれば良いし、困っている人がいたら(可能だったらでかまわないので)助けてあげて欲しい。

何かのはずみで、私が死んでしまった時には、できれば、OBの間にも連絡を回して欲しい。葬式も香典も別にいらない。けれど、OB会は私がいなくても続けて欲しい。

本日のToDo

□OB会の意義を確認する

□1月下旬〜2月上旬にOB会があることを想定して、5000円ぐらい貯めておく

Facebookでアカウントをつくり、ゼミ全体グループに参加する

□OB会で知り合ったOBとFacebookSNSで交流を継続する

□卒業後もゼミ友と連絡を取り合える状態を維持する

ゼミ友を合宿で作る

来年も、私はゼミ合宿を必ずやる

ゼミで一緒になった「ゼミ友」は、ただの友だちとは違う存在です。これがあると/いると、みなさんの将来には良いオプションが一つ増えるのです。「ゼミ友」を増やす、確実な方法がゼミ合宿です。ですから、私は、ゼミ活動では絶対に合宿を行います。

 

普通の「友だち」はすばらしい

私たちは、どのように普通の「友だち」を作ってきたでしょうか?

幼稚園や小学生の頃は、近所だったから、帰る方向が一緒だったからという簡単な理由で友だちができていました。

それが、中学、高校、大学と進むにつれて、趣味が合う、価値観が合うという、内面的な理由で、友だちを作るようになります。

心が通じ合う「友だち」と過ごす時間は、楽しく、また居心地が良いものです。私は、これを否定するつもりはありません。

 

ゼミ友は、普通の友だちとは違う

ゼミの先生(私)によって、ある種無作為に選ばれた人と、半ば強制的に交流させられるのです。ゼミ友とみなさんは、趣味も違い、価値観も違うでしょう。

しかし、それが良いのです。

自分が苦手なことが得意な人、自分が得意なことが苦手な人、こういう人と一緒に作業をすることで、一人ではできないことができるようになるからです。

スーパー戦隊を考えてみてください。レッドだけの戦隊は、果たして強いでしょうか? ブルーや、イエロー、その他みんなが得意なことを持ち寄ることで、初めて、チームとしての強さを発揮できるのではないでしょうか。

 

ゼミ友と仲良くなる必要はない

私は、みなさんが、ゼミ友と「仲良く」なることは、期待していません。

ただ、お互いがお互い、好き勝手にやって、相手の邪魔をしない、メリットが一致したら協力する、利害が対立するようなら相手を批判することなくそっと離れる…それだけを望んでいます。「利」で結ばれた人間関係、それこそがあるべきゼミ友との関係だと思っています。

趣味や価値観を共有して始まった「友だち」は、社会人となり生活環境が変わり、徐々に趣味や価値観がズレるつれ、往々にして、対立しがちです。価値観への思い入れの深さによっては、非難の応酬となり別れてしまったりもします。それに比べれば、「利の期待」で結ばれたゼミ友の関係は、より長く続くはずです。

 

ゼミ友の境地

とはいえ、ただ単に同じゼミに在籍しているだけでは「ゼミ友」とは言えません。

ゼミ友とは、共通の課題に取り組み、その苦労を乗り越える課程において、話合い、協力しあい、成果を分かち合うことによって、初めて達することの境地です。

その境地は、半年、1年、2年のゼミ活動期間を通じて、達することはできるでしょう。

しかし、日常を離れた二泊三日の合宿で濃密な時間を過ごせば、もう少し、早いタイミングでゼミ友の境地に達することができます。

 

「友だち」の必要性

卒業後、みなさんに「職場の同僚」はできるはずですが、それは「友だち」とは違います。趣味や価値観で結ばれていた高校・大学時代の「友だち」とは、価値観の変化に伴って疎遠になってしまうでしょう。

しかし、そんな時でもみなさんには「友だち」が必要です。時に心を支え、時に仕事を助けてくれるような「友だち」です。その候補になってくれるのが「ゼミ友」なのです。

 

合宿に参加しないのはもったいない

「ゼミ友」を作る助けになる合宿。その合宿を、私は来年も必ずやりたいと思っています。「他の用事があるから」とか「参加費用がないから」という理由で参加しないのは、みなさんの将来にとって大きな損失になります。

いや、どうせそういうのは表向きの理由で、実際はそんなに「仲良く」ない人と一緒に行きたくないとか、なんとなく気まずいとか、面倒くさいとか、他の趣味にお金を使いたいとか、そういう理屈だとは承知しているんですが…将来の「ゼミ友」の価値を考えると、実にもったいないことです。

 

来年の合宿にも、 多くのみなさんの参加を期待します。

過去の合宿地

16年夏: 箱根「芦ノ湖キャンプ村

芦ノ湖キャンプ村 | 芦ノ湖畔に面したファミリーや山ガールに人気のFun Space 芦ノ湖キャンプ村 レイクサイドヴィラです。

15年夏: 嬬恋「ログコテージ ふりーたいむ」

コテージ | 軽井沢/草津のコテージ「ふりーたいむ」

14年冬: お台場「東京スポーツ文化館」

BumB(ぶんぶ)東京スポーツ文化館

■14年夏: 秩父小鹿野温泉 梁山泊

秩父の団体旅行は旅館梁山泊へ【公式サイト】|合宿・宴会にも

■13年冬: お台場「東京スポーツ文化館」

BumB(ぶんぶ)東京スポーツ文化館

■13年夏: 伊豆「稲取温泉 喜久多」

伊豆稲取温泉 味の宿 喜久多

■12年夏: 山中湖「グループ・イン・ほりのや G-BOX NEXT」

山中湖・音楽合宿・テニス合宿/グループ・イン・ほりのや

■11年冬: 代々木「国立オリンピック記念青少年総合センター

国立オリンピック記念青少年総合センター | 独立行政法人 国立青少年教育振興機構 国立オリンピック記念青少年総合センター

 ■11年夏: 山中湖「甲斐路荘」

甲斐路荘

■10年夏:伊豆「稲取温泉 喜久多」

伊豆稲取温泉 味の宿 喜久多

■09年夏: 伊豆高原伊豆高原リゾートホテルロブィング」

伊豆高原インドアテニスリゾート ロブィング

■08年度冬: 奥多摩 「荒澤屋」

【公式】民話の宿 旅館荒澤屋 | -創業百年- 東京都奥多摩の旅館

■08年度夏:下田 貸別荘

 

本日のToDo

□ゼミ友の価値を確認する

□来年8月〜9月に合宿があることを想定して、それまでに1〜2万円ほどの費用を確保する

アカウント管理をしっかりと

アカウントを乗っ取られるのは死ぬのと同じ

最近は、ちょっと沈静化しましたが、乗っ取られたLINEアカウントを使った詐欺事件がありましたね。

これは、自分のメールアドレスとパスワードがどこからか流出し、それが使われたために、乗っ取られてしまったのです。

appllio.com

アカウントとは、ネット上の「自分」、あるいは「人格」ですね。それが、他人に乗っ取られ、意図しない行動を取る、そして最後には削除されてしまう…それは人格の破壊であり、痕跡や歴史、思い出の消滅…死にも等しい残酷な状態と言えます。

 

想像してみてください。

自分のTwitterも、Facebookも、Gmailも、iCloudも、Dropboxも他人に乗っ取られ、過去の自分の痕跡が何もかも消えてしまった時のことを…。

何としてでも、そうした状態は避けなければなりません。

 

パスワード作成の原則

それには、アカウント管理をしっかりとする必要があります。

ゼミでは、さまざまなWebサービスを使ってもらうことになりますので、なおさらです。

 

もし、以下のランキングに載っているような「最悪なパスワード」を使っているようなら、すぐに改善が必要です。

nlab.itmedia.co.jp

パスワードを作成する際には、以下の原則を守りながら、作るようにします。

  1. 辞書に載っていない文字列にする
  2. アルファベットと数字を(可能であれば記号も)混在させる
  3. 十分に長い文字列にする
  4. サイトごとに違うパスワードにする
  5. メモに残さず暗記する

特に乗っ取られるのを回避するためには、4に挙げた、同じパスワードを使い回さないことが非常に重要です。

 

パスワード作成の具体例

前項の原則を守った堅牢なパスワードをどのように作るか、具体例を紹介しましょう。

(1)絶対に忘れないフレーズを思い浮かべる

絶対に忘れないフレーズ、たとえば、歌の一節や、一発ギャグなどを思い浮かべます。ある程度の長さの日本語が望ましいです。例は2つ挙げていますが、1つで構いません。

歌の一節→「上を向いて歩こう

一発ギャグ→「おっきくなっちゃった」

 

(2) そのフレーズをローマ字化する

前項のフレーズをローマ字化します。日本語が元になっていると、ローマ字化した文字列は、乗っ取り犯が総当たりパスワードに使う辞書にまず載っていない単語になるでしょう。しかし、これではまだ使い勝手が悪く、不十分です。

上を向いて歩こう→uewomuitearukou

おっきくなっちゃった→okkikunacchatta

 

(3)その文字列を間引きながら一部を数字に置き換える

前項の文字列のところどころ(たとえば母音など)を間引きます。また、年号の語呂合わせの要領で一部を数字に置き換えます(ひ→1、ふ→2、み→3など)。さらに、アルファベットを似た形の数字に置き換えます(l→1、z→2、m→3など)。8文字程度に短縮しましょう。これがマスターパワードになります。

ueomuitearukou→u0m1tar5

okkikunacchatta→0k199cta

 

(4)間引いた文字列にログインする先の情報を加える

前項で作ったパスワードは、確かに、破られにくいものになりますが、使い回してしまっては意味がありません。そこで、ログインする先の情報を加え、ユニークパスワードにします。情報を加えるのは、先頭、中間、末尾、どこでも構いません。ただ、サイトによっては、定期的なパスワードの変更を求められます。その際、ここに挙げた手順を(1)から繰り返して、その都度、新しいパスワードを作ってしまうとと混乱の元になりがちです。この場合、ログイン先の挿入位置を変えて対応していきます。

u0m1t(中間:ログイン先)ar5→u0m1ttwitterar5

0k199cta(末尾:ログイン先)→0k199ctafacebook


 

パスワードを忘れない

作ったパスワードを忘れない…どのサイトでどのパスワードかをしっかり記憶しておく…というのは、理想ではありますが、難しいかもしれませんね。

最後に、そんな時のためのお助けサービスを、いくつか紹介しておきましょう。

 

clipperz.is

keepass.info

 

mobilelaby.com

今日のToDo

□堅牢なマスターパスワードを作成する

TwitterFacebookGoogleiCloudDropboxなど、それぞれの別々なユニークなパスワードに変更する

読書はソーシャルに

何の本を読むかが重要

本を読めば成長できる…とはいえ、どんな本でも良いかといえば、そんなことはないですね。時間も限られているし。

 

「本棚を見ればその人がわかる」と言いますが、裏を返せば、人というのは、その人がそれまで読んだ本によってできているということです。

身体を作る料理に、味わう側面と、栄養を取る側面があるように、心を作る読書にも、味わう側面と、栄養を取る側面があります。味わう読書は、個人の好みで自由にやって良いと思います。しかし、栄養を取る読書は、少し慎重になるべきです。

 

 せっかく時間を使って本を読むなら、内容が自分の目指している方向のものが良いですし、難易度が自分にあっている方が助かりますし、感想も「面白かったー」となるのが嬉しいですよね。そうでないと、時間の無駄どころか、自分にとって害悪にすらなってしまいます。

 

つまり、何の本を読むかは、決定的に重要、ということです。

 

読むべき本を知るには

ファッションに、カジュアルなTシャツからフォーマルなモーニングコートまで段階があるように、本にもレベルがあります。本のレベルとは、語り口ではなく、内容がどれだけ検証されているかによって変わるものです。

高いレベルの本には、必ず、引用の出所や参考文献が細かく明示されています。中学生向け、子ども向けであっても「読書案内」などの体裁で書かれている場合もありますが、高いレベルの本は、やはり引用の出所や参考文献が明示されているでしょう。

ですから、「栄養」になる本を探すみなさんが心がけるべきは、まず1点。読もうかなと本を手に取ったら、パラパラとめくってみて、引用の出所や参考文献がきちんと書かれているか、という点です。

そして、その次の2点めに、出所や参考として挙がっている本がどの程度のものかという点です。極端に数が少なかったり、多くとも胡散臭い本ばかりが挙がっているようならその本も微妙ということになります。

これらの点がクリアできたなら、とりあえず、その本は「読んでも良い本」となります。全部読む必要はありません。目次を参考にしながら、パラパラと読んでみて、興味をひく内容で、難しくなく、面白く読めたのだったら、その本の出所や参考に挙がっている本を含めて、晴れて「読むべき本」ということになります。

 

棚が作られている本屋に行こう

イマドキは、本はAmazonで買うのが、デフォルトだと思います。私はなるべくKindle版で欲しいので特にそう思っています。

ただ、前述のチェック作業は電子版のサンプルではやりづらいです。そもそも電子版がない本も多いです。ですから、本屋へ行くことが必須になります。

 

本屋は、いわゆる「棚が作られている本屋」へ行きましょう。

「棚が作られている本屋」とは、目利きの書店員がいて、並べる本をきちんとセレクトしている本屋のことです。DIYで本棚を作っているところというわけではないです…って、言うまでもないか(笑)

本屋のスペースは限られていますから、そこにどういう本を置くかというのは、書店員の見識に掛かっているわけです。毎日、何百、何千という本が発行・発売され、書店に送られてきて、その全部を並べておけるわけではありませんからね。

 

もし、池袋へ行く機会があったら、ヤマダ電機の中のブックコーナーと西武百貨店の地下の三省堂(元、リブロがあったところ)を比較して見ると一目瞭然でしょう。売場の面積に大差はないですが、並んでいる本のレベルの違いは歴然です。ヤマダ電機のブックコーナーは、悲しいかな「電器屋のオマケ」です。コンビニの雑誌コーナーを大きくしたような品揃えとも言えます。もったいないですね。ロケーションは良いのですし、一頃に比べて池袋の本屋は激減しましたから、本気を出してきちんと棚を作れば、そこを目指して人が集まってくるでしょうに…。アキバヨドバシマルチメディア館のブックコーナーは、(上階の有隣堂と区別して)理工書に特化してきちんと本棚が作られているだけに、やる気のなさは際立ってますね。

 

そんなわけで、 みなさんの行動圏の中で、棚がきちんと作られている本屋を探してください。参考までに、私がよく行くのは、以下のお店です。並べてみたら、単に大規模店でした(笑)

honto店舗情報 - 池袋本店:ジュンク堂 - 店舗詳細

ヨドバシAKIBA店 | 本・文具 | 有隣堂

神保町本店 - 三省堂書店

honto店舗情報 - 丸の内本店:丸善 - 店舗詳細

 

アプリ/Webサービスを使おう

さて、「読むべき本」はわかったとして、それがそのまま「買って手元に置いて読むべき本」とは言えないですね。時間以上に買うためのお金と、置いておくための空間は限られていますから*1

 

そこで、書店では、本のタイトルをメモしておくだけに留め、後で時間がある時に、ネットでその評判を調べたり、図書館に入っていないか調べたりという一手間を掛けることになります。

 

ここでも、Amazonは第一選択肢になると思いますが…読書記録サービスを使うことをオススメします。代表的なものは、以下のアプリ/Webサービスになります。

 

booklog.jp

mediamarker.net

bookmeter.com

一長一短あるので、自分の感覚に合うもので良いでしょう。

 

参考までに私の記録は以下のとおり。今、使っているのはブクログだけですが…。

Washiの本棚 (washi) - ブクログ

eagle_valleyのバインダー - メディアマーカー

washiさんの読書メーター

 

ソーシャルに読書をすると楽しくなる

読書記録サービスを使うと、本の評判を確認できるほか、バーコードで簡単に記録を残せたり、自分と本の好みが似ている人を見つけることができたりします。

 

この「自分と本の好みが似ている人」を見つけることが大事です。

 

そしてその人が読んでいる感想を継続的にフォローし、また、読むべき本、買って手元に置くべき本を見つけていく*2ことによって、みんなの読書は楽しくなり、加速するはずです。

 

今日のToDo

□読書記録サービスを始める

□行動圏の中で本棚が作られている書店を探す

*1:特に専門書は高いです。内容が高尚だから…ではなく、発行部数が少ないことが多いからですね。

*2:卒業研究を検討、執筆するまでに、こうした体制をきちんと整えておきましょう。

自分で自分を成長させる2つの手段

読書と手帳を習慣にしましょうよ

みんなにも、それぞれ、理想としているゴール・夢があるでしょう。

そのゴール・夢にたどり着くためのきっかけづくりなり、モチベーションアップなり、技術の習得なりをゼミでやれればな…と思っています。

 

しかし、結局、ゼミでできることには、限界があります。

だから、みんなには、自分で自分を成長させてもらうしかないのです。

自分で自分を成長させて、ゴールに向かって進む人が必ずやっている(はずの)ことが、2つあります。なんでしょう…それは、読書と手帳です。

 

読書で年収が決まるんだってさ

 濱中淳子が書いた『検証・学歴の効用』という本があります。

さまざまな学歴の人の年収を長年に渡って追跡調査をしたものです。誤解を恐れずに、内容を思い切り簡略化して要約すると…

  • 高卒と大卒では年収に差がある
  • 一流大卒と三流大卒で、年収には大きな差がない
  • 年収を分けるのは、読書習慣・時間である

…ということでした。

検証・学歴の効用

検証・学歴の効用

 

大学で勉強できること、授業で習うことは、たかが知れている。1コマの授業を半期15回やったところで、強化書・専門書1冊に及ばない。ならば、自分でどんどん本を読んだ方が、効率よく身につくじゃないですか。

知識が無いよりは、ある方が良いに決まってます。「知恵と力は嵩張らない」のです。ネットで簡単に手に入る知識より、お金を払わなければ入手できない、現物を手にしなければ見ることができない、本で得られる知識の方が貴重です。貴重な知識を持っている人間もまた貴重。そういう人間の方が重宝され、高い報酬を得るのもまた当然ではありませんか。

何の本でも良いということはありません。ブックオフの店頭で100円で売られている本より、大学図書館にある本の方が一旦フィルタが掛かって選ばれている分だけ、得られる知識の質は高いはずです。大学図書館を活用しましょうよ。そして、希少価値のある人間になっていきましょう。

 

手帳は心の鏡

そして、手帳です。手帳は「心の鏡」です。

みんなは朝起きたら鏡を見るでしょう。外出前にも鏡を見るでしょうし、トイレの後にも鏡を見るでしょう。一日に何度も鏡を見て、自分の外見や顔色を確認するはずです。「寝ぐせが付いてないかな」「鼻毛が伸びてないかな」「顔色が悪くないかな」「服のコーディネートはこれでいいかな」…鏡を見て、身だしなみを整えるでしょう。鏡を見ることで、安心して外に出られるじゃないですか。

外見に気を配るのと同じくらい、内面にも気を配る必要があると思いませんか。その「心」で大丈夫ですか? その「精神」で大丈夫ですか? その「意思」で大丈夫ですか? その「感情」で大丈夫ですか? 鏡に外見を映して確認するように、手帳に内面を映して確認しましょう。

そうすれば、必ず、納得がいく方向に自分を手帳が導いてくれるはずです。

 

手帳で夢をかなえる

インターネット関連のビジネスを手広くやっているGMOというグループがあります。

その社長・グループ代表は、1963年生まれの熊谷正寿という人です。10代の彼は高校を中退、早々に妻子持ちとなり、家業のパチンコ店を手伝うという状況に陥ります。そこから10数年、起業した会社を35歳1か月で上場させました。学生のみなさんにはピンとこないかもしれませんが、これは、驚異的なことです。少なくとも1990年代の『常識』からはかけ離れた偉業だったと言って良いでしょう。

 

彼が、その成功の秘訣について書いた本が2004年に出版され、当時、ちょっとしたセンセーションを興しました。

 

タイトルを『一冊の手帳で夢は必ずかなう』と言います。

その内容を一言で表すと「生き方の管理を手帳でやる」ということに尽きます。

夢を手帳書く、手帳を肌身離さず持ち歩き、手帳を読み返す…そういうシンプルな方法です。

Kindle版は238円。絶対にお買い得です。

一冊の手帳で夢は必ずかなう - なりたい自分になるシンプルな方法

一冊の手帳で夢は必ずかなう - なりたい自分になるシンプルな方法

 

 

さあ始めよう

もし、手帳を持っていたら取り出してください。

ToDoリスト(やることリスト)として、四角の行頭文字(□)を書きましょう。

そこに続けて

熊谷正寿『一冊の手帳で夢は必ずかなう』を読む

…と書きましょう。

さらに後ろにカッコをつけて、〆切日を書きます。

熊谷正寿『一冊の手帳で夢は必ずかなう』を読む(○月○日)

〆切がないとなかなか踏ん切りがつかないものです。必ず、〆切日を書くようにしましょう。

 

終わったら行頭の□にチェック(✓)をつけます。

ついでに他にやるべきことを思いついたら書き加えます(たとえば「□手帳を買う(●月●日)など)。

さあ、始めましょう。